2005年10月20日(木)〜10月25日(火)

上信越名峰登山U 日本百名山・苗場山(2,145m)・谷川岳(1,963m)
      巻畑山(1,967m)・越後駒ガ岳(2,003m)

 

日程:2005.10.20(木)〜10.25(火) 5泊6日

参加者:村上直人、角 勇賢、風間廣雄、澤田 律、石内美佐子、児玉かめ子(6名)

10月20日(木) 曇り

福岡空港7:35→9:05新潟空港着。予約していたトヨタレンタカーで観光(しろね大凧歴史の館や道の駅など)と訪問記念にしている郵便局を巡りながら苗場山登山口があり、宿泊予定の和田小屋(かぐらみつまたスキー場内で標高1,350mに位置する)へ向かう。


1021日(金)快晴

苗場山(2,145m) 標高差795m 徒歩11K  所要時間8時間05

<コースタイム>和田小屋5:55・・・7:05下ノ芝7:10・・・7:45中ノ芝・・・8:09上ノ芝・・・8:17小松原分岐・・・8:35神楽峰8:40・・・8:58雷清水・・・10:00苗場山10:52・・・11:40雷清水11:45・・・12:05神楽峰・・・12:18小松原分岐・・・12:25上ノ芝・・・13:05下ノ芝13:10・・・14:10和田小屋 和田小屋―17:30民宿みちのく(みちのく着16:40−谷川岳登山口である土合駅ロープウエイ下見)

苗場山は花の百名山でもある。今日は秋晴れのよい天気、山歩きと花と紅葉を大いに満喫

スキーゲレンデとなる和田小屋まえに設置された木道からスタート、迎えてくれる紅葉がすばらしい。今日は写真撮りに忙しくなりそう!しばらくして樹林帯に入りリフトの建物が見え、やがて下の芝。急斜面で高度を稼ぎ森林限界まで登ると木道になり中の芝・上の芝、展望がよく、青空には月がきれいに見える。

股ズリ岩をスラないように用心して下る。神楽峰を過ぎた頃夫妻が下ってきた。こんにちは!早いですね、「苗場山頂ヒュッテに泊り、満点の星 今日は日の出を拝み記念すべき百名山完登です。」5年間で登りました。と嬉しくてたまらない表情で苦労話など話がはずむ。拍手でおめでとうございます!! 記念に一緒に写真をお願いします。と言えば、ザックから白布に赤で書かれた“日本百名山完登”をだされ、あやかりの記念写真となる。

余韻を残しながら雷清水まで急降下、お花畑と苗場山がよく見える。鞍部までいったん下り急斜面を登ると山頂端の広々とした湿原にたどり着く、黄金色に輝く草芝を期待していたが少し時期が遅すぎたよう、池塘には氷がはり小波をさえぎる。まさに楽園!山頂で記念写真。苗場山頂ヒュッテと苗場山自然体験交流センター横を通り湿原内の木道広場で昼食。撮影会。 往路を下り和田小屋で靴・スパッツを洗い、小屋に挨拶をして民宿みちのくへ・・・

 

 

早朝5時20分から朝食、和田小屋前で準備を整え 紅葉で染まる景色の中へ登り始める。

10月は土・日営業、平日は4名以上であれば宿泊受付可。今日はわがグループ6名と、他に2名でした。

登山口は木道からのスタート

 

 

快晴の中 月をバックに紅葉が一段と素晴しい

神楽峰を過ぎたころ「昨夜は苗場山頂小屋に泊り満天の星 今朝は日の出を拝み記念すべき百名山完登となりました」と新潟三条からのHKさん夫妻に出会い 拍手でお祝い 話がはずみ あやかりの記念写真となる。

 

 

中ノ芝で雲海をバックに

山頂へ岩まじりの急斜面を登る

 

 

股ズリ岩を慎重に下る

苗場山山頂

 

苗場山  雷清水より

湿原の休憩所で昼食  バックは苗場山頂小屋

10月22日(土)   曇り時々小雨  

谷川岳(1,963m) 標高差478m 徒歩4.6K 所要時間5時間25分

<タイムコース>土合駅7:05−7:15天神平駅7:25・・・8:11熊穴沢避難小屋・・・8:46天狗の留まり場・・・9:08ザンゲ岩・・・9:35肩ノ小屋・・・9:40トマノ耳9:51・・・1005オキノ耳10:15・・・10:30トマノ耳:・・・10:35肩ノ小屋10:50・・・11:00ザンゲ岩・・・11:22天狗の留まり場11:40・・・12:50天神平駅

土・日のロープウエイは始発7時(平日8時)、早めに着たが既に50〜60人並んでいた(20名乗りで1分間隔で動いている)天神平までの人が多い土合駅から7時5分のロープウエイに乗り天神平7時15分着。雨は降ってないが濃霧で寒い。

防寒をかねて上着を着、リフトをやめて谷川岳山頂を目指す。天神峠付近で暑くなり衣服調整。熊穴沢避難小屋を通過、このあたりが森林限界らしく展望もよくなるのだが、濃霧で残念。連続する急登、岩稜を越え天狗の留まり場(天狗の腰かけ岩とも言われる、大岩)に出る。

ザンゲ岩を過ぎガレ場をジグザグに登っていると小雨が降ってきたので、雨具上下を着る。肩の小屋を過ぎ、三角点のあるトマの耳 谷川岳山頂にたどり着く。ガスでまわりは見えないが感激。記念写真を撮り、注意を払いオキの耳へ足を展ばす。細い稜線、切立つ絶壁、「見透しがよければ吸い込まれそうになるだろう!」「風が強ければ吹き倒されそうになるだろう!」などと言いながらオキの耳(1,977m)に着く。標高はこちらのほうが高い。写真を撮りそこそこに引き上げる。

肩の小屋により記念バッジを買い、小休息後下る。高い鉄製の指導表のある分岐で、雨量や気温など調査されている方が電話で状況報告されていた。(今日の気温最低1.1度、現在3.8度)ザックには「谷川岳登頂 目標3,000回、現在2,583回」と大きく書かれている。スゴイ! 

熊穴沢避難小屋で昼食をと思い、立ち寄ると大勢の登山客、少し下り天狗の留まり場で昼食。熊笹とナナカマドに囲まれた心地よい場所(残念ながらガスで見透しが悪い)赤・黄・青を着ているわれわれを見て、下りて来る登山者が大声で、紅葉!紅葉!近づいて来て、あ 人や間違い!と笑う。ガスでぼやけ遠目に紅葉と感じたのでしょう。天神平駅に着き、雨具を脱ぎ美しい紅葉を見ながらロープウエイで下る。

 

 

 

新型ロープウエイ「フニテル」で天神平へ

ガレ場をジグザグに登る

 

 

 

 

衣服調整

谷川岳山頂 トマの耳(1,963m)

 

 

谷川岳山頂 オキの耳  1,977m

谷川岳 肩の小屋

 

 

谷川岳 肩の小屋

 

10月23日(日) 雨のち雪 晴 曇り 雨

巻機山(1,967m) 標高差1,229m 徒歩7.5K 所要時間9時間05

<コースタイム>桜坂駐車場6:10・・・7:15五合目7:20・・・8:10六合目8:20・・・9:50八合目・・・10:10ニセ巻機・・・10:20避難小屋10:50・・・11:20巻機山11:33・・・12:00避難小屋・・・12:10ニセ巻機・・・13:40六合目13:50・・・14:20五合目・・・15:15桜坂駐車場

昨夜からの雨はやまず2人待機、4人で登山口がある桜坂駐車場へ向かう。車が4台、1台は室内灯をつけ登山準備の様子。天候具合では途中で引き返すことも考えて出発することにした。 (同じ宿に宿泊した東京からの登山ツアー12名は、悪天候の為中止)

昨夜から雨でやみそうにない。登らない人があれば宿でゆっくりさせてもらえるか宿の女将さんに確認をして、様子を見る。2人待機、東京からの登山ツアー12名も中止するらしい。途中で引き返す覚悟で4名で登ることを決め、登山口がある桜坂駐車場へ着くと、既に車4台、1台は室内灯をつけて登山準備の様子?車でおにぎりを食べ、完全武装で井戸尾根コースを取る。

次第に小雨となりあかるくなってきた。井戸の壁から急斜面を抜けると、拓けた焼松5合目。ワースゴイ 雪!一面の雪景色に感動する。待機の2人に伝えようと電話をかけるが圏外。急変しここからは木の枝に積もった雪を払いながら1人の足跡と登山道を確認し登る。天狗岩とヌクビ沢が見える展望台といわれる6合目で腹ごしらえをしていると、札幌から1人で登ってある、70歳のおじさん素手で元気がよい。ザックにはビニール袋をかぶせ、これが一番!50年の経験話、写真を撮ってもらい追い越していかれた。高度を増すごとに雪は深くなり、きびしくなる。

足跡がとぎれ、休息されていたおじさんが、われらの後に付かれる。一人で大丈夫ですか、家の方は心配されませんか?「心臓が悪いので、心配をかけないよう3人で来ていることになっている。」これはまいった。離れたい気持ちになる。休息時おじさんは先に登られた。ニセ巻機で写真を撮る。雪景色が素晴しい。雪の下にある見えない木道を踏み外すと深く抜かる。鞍部にある巻機山避難小屋で休息(腹ごしらえ)。おじさんも食事を済まされ先に登っていかれる。(他に1人先に登られている様子) 鉄筋2階建ての立派な小屋。無人だが通年開放され30人収容できる。アンテナがあり携帯電話可能。

天気はよくなる一方、待機組の2人に感動を伝える。足跡を頼りに山頂へ向かう最後の登り。おじさんが下りてきて、1人山頂で写真を撮っていました。やがて巻機山山頂到着、感激! 天候はよくなり、360度の展望。谷川岳、苗場山、湯沢スキー場、遠くには富士山も見える。 写真撮りをされている方にお願いし記念撮影。しばらくの間50〜60センチある初冠雪とたわむれる。今日山頂に立つのは、札幌のおじさんを含め6人である。山頂に感謝の念とさようならをして下る。

ニセ巻機の前で5人のグループに会う。こんにちは!山頂は素晴しかったですよ!と言って山頂のほうを見ると曇りかけていた。天気の変わりは早い。雪で滑らないように注意をして下る。桜坂駐車場について無事下山を待機2人に報告。民宿おのずかに行き、ドロンコノ靴とスパッツなどを洗う。女将さんが用意してくれたコーヒーを飲み、柿をたくさんもらって、別れを告げる。  

車でおにぎりを食べ、昨夜からの雨も小降りになり、完全武装で井戸尾根コースを取る

ナナカマド(七竈)も雪で覆われ道を塞いでいるので雪を掃っての登山

 

 ブナの木々や天狗岩とヌクビ沢が絶景

井戸の壁からの急斜面を抜け、開けた五合目にでる と一面雪景色に感動する。

 

展望台といわれる六合目で腹ごしらえ。登山暦50年70歳の札幌から単独登山者に撮ってもらう

積雪が増した登山道を注意して登る

檜穴ノ段を過ぎる頃はさらに積雪が・・・

ニセ巻機(1,861m)

谷川岳 苗場山 湯沢スキー場など素晴しい眺め

札幌からのおじさんが食事をされていた。1人山頂に登っていった!小屋の説明をされ一足先に山頂へ

ニセ巻機の鞍部に建つ巻機山避難小屋は鉄骨2階建ての立派な小屋。無人だが通年開放され30人収容。

アンテナがあり携帯電話可 天候は良くなる一方、待機組2人に電話、感動を伝える。我々も昼食を済ませ巻機山山頂へ向かう

巻機山山頂目前、雪中登山

巻機山山頂 天候良し 初冠雪 360度展望に感動する。

巻機山頂より ナナカマド(七竈)の樹氷と真っ白の割引山

夕食時における登山ミーティング

初冠雪登山に感激!話がはずむ

待機組みは非常に残念がる。

明日の越後駒ガ岳も積雪に期待

 


10月24日(月) 曇り時々晴れ

越後駒ガ岳(2003m) 標高差938m 徒歩14K 所要時間10時間

<コースタイム>枝折峠6:27・・・7:00明神峠・・・8:10道行山分岐・・・8:46前小倉9:00・・・9:12小倉山・・・9:58百草の池・・・11:06駒の小屋・・・11:24中ノ岳分岐・・・11:29越後駒ガ岳11:43・・・12:05駒の小屋12:33・・・13:26百草の池・・・14:10小倉山・・・15:00道雪山・・・15:52明神峠・・・16:25枝折峠

今日もガスがかかり完全武装で旅館を車で出発。枝折峠駐車場に車1台、準備をしていると3台目がきた。登山口仮設の鉄梯子を登り歩きにくい所を登り始める。(観光客用に展望台などが工事中)ガスも晴れてきて、衣服調整。紅葉が素晴しい左手に奥只見湖が見える。

昔銀山平から銀を運んだとされる、銀の道(分岐に明神堂がある)を過ぎいくつもの峠を越え、前小倉で腹ごしらえ、地元の人らしく長靴に限ると言って4人登っていかれた。小倉山分岐(当初計画の登山口がある駒の湯との分岐。標高差が500mも違うので枝折峠からに変更)を過ぎて泥道が多くなり、百草の池頃から長い田んぼのような泥沼道が次々と出てくる。写真撮りも忙しく、田んぼ渡りも大変。

しだいに高度を増し、長い岩場に取り付く石に赤く表示された岩場を登る。(下りが大変だと思いながら)駒の小屋に出ると、越後駒ガ岳が見えてくる。小屋を横目に見ながら山頂を目指す。雪が多くなってきたが、登山道ははっきり地が見えている。越後駒ガ岳山頂についてバンザイ!誰もいない。三脚を出し記念撮影。ガスは晴れているが残念ながら遠望きかず。

駒の小屋まで下り、賑やかな声がする小屋に入ろうとするが入口が見当たらないので小屋の前広場で昼食をとる。良く見ると入口は梯子が掛けられている2階だ。(積雪に対応されている)しばらくすると、先ほどの地元の人が2階から降りてきて先に下山された。

われわれも準備をして往路を下山。駒の小屋直下の急斜面の岩場をゆっくり四つんばりになりサルみたいな格好で、慎重に下る。雪や凍結をしていれば、二の足を踏むところであろう! 長い多くの泥沼を、タンボ!タンボ!と言いながら苦労して下る。まさにドロンコである。

登山口では、まだ工事されていた。旅館からもらってきた古新聞に靴やスパッツなどを包み旅館前で洗うことになる、今日も同じ宿、明日は新潟空港に向かって観光と郵便局周りゆっくりできる。4日連続の登山お疲れ様でした。

 

 

夜明け前の枝折峠 駐車場

駐車場奥の登山口階段  観光客用の展望台作業中

 

紅葉に染まる小倉山

百草の池とお花畑

 

イワウチワ(岩団扇)

 

 

越後駒ガ岳山頂

越後駒ガ岳よりの下りで

 

 

越後駒ガ岳 駒の小屋より

 

 

駒の小屋直下から急斜面の長い岩場が続く 慎重に下る  積雪や凍結時にはアイゼンをはいてもかなり厳しそう


10月25日(火)曇り時々晴れ

当初予定の越後駒ガ岳登山、駒ノ湯温泉(秘湯)と駒ノ湯からの登山口を見に行き、観光(ちじみの里・錦鯉の里・良寛の里・寺泊アメヤ横丁・佐渡島を遠望)や郵便局めぐりをしながら新潟空港へ、帰路に向かう。

 

錦鯉の里

 

新潟空港→福岡空港  

四座連続の登山お疲れ様でした。

解散             

 

 

          (角 勇賢 記)

 

大型鮮魚店が並ぶ 寺泊りのアメヤ横丁